税金ほか

源泉所得税の「納期の特例」の要件に該当しなくなった、または毎月納付に変更したい場合の手続きと納期限について

昨日に引き続き源泉所得税の「納期の特例」について記事にします。

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源泉所得税の「納期の特例」については、10人未満の事業所について申請することができることを昨日の記事で書きました。

 

ですので、10人未満でなくなった場合は対象となりませんので、その際は別途手続きが必要となります。

「納期の特例」の要件に該当しなくなった場合には、「源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなったことの届出書」という書類をすみやかに提出しなければいけません。

 

該当しなくなったわけではなく、ただ毎月納付に変更したいという場合にも、この書類を提出すれば大丈夫です。

その際は、書類中に「常時10人未満でなくなった理由等」という欄がありますので、そこに「毎月納付に変更したいため」などと記入すれば良いようです。

 

そして、「納期の特例」による納付から、毎月納付に変更となる場合の納付も注意が必要です。

 

例えば、9月中に「源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなったことの届出書」を提出した場合、

給与等 納期限 納付書の種類
7月から8月支給分 10月10日 特例の納付書
9月支給分 10月10日 毎月納付の納付書
10月支給分 11月10日 毎月納付の納付書

となります。

書類を提出した前の月までの分は特例の納付書にて翌月に精算する感じです。

加えて提出した月の分は、毎月納付用の納付書を用いて、翌月10日に納付となります(以後、翌月10日)。

なので、提出した翌月は2種類の納付書にて納付することになりますね。

 

昨日もお伝えしましたが、源泉所得税は、「納付しなかった」ことに対してペナルティがかかりますので、お気をつけいただければと思います。

 


■編集後記
今日から税理士試験が始まっています。
初日受験の方はお疲れさまでした!
明日以降受験の方、試験官の「止め」の声がかかるまで踏ん張っていただければと思います。
Hさん!ご健闘をお祈りしております!

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  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から 日毎日更新中。

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