
遺言書の種類
遺言書には、大きくわけて「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類あります(秘密証書遺言というのもありますが省略します)。
それぞれ一長一短あります。自筆証書遺言は、手軽に作成でき、費用もかからないのがメリットですが、形式を満たしていないと無効になるリスクもあったり、紛失・改ざん・隠蔽、裁判所での検認が必要などデメリットもあります。
一方、公正証書遺言は、形式不備による無効リスクなど、自筆証書遺言のデメリットはおさえられますが、証人が2人必要であったり、財産額に応じた費用がかかるといったデメリットもあります。
自筆証書遺言書保管制度とは
自筆証書遺言書保管制度(以下、遺言書保管制度)とは、自筆証書遺言書の保管を法務局(遺言書保管所)へ申請できる制度です。
あまり知られていない印象ですが、2020年7月10日からスタートしている制度です。
遺言書保管制度のメリット・デメリット
メリット
遺言書保管制度のメリットは、自筆証書遺言のデメリットをカバーできる点にあります。
遺言の形式のチェックを受けられたり、保管されるので偽造等を防ぐこともできます。
相続が発生した際、法務局が遺言者の死亡を確認した場合、遺言者が遺言書を保管していることを通知する仕組みもあります。また、裁判所の検認を受ける必要がないこともメリットの1つです。
デメリット
もちろんデメリットもあります。
例えば、遺言の形式についてはチェックしてもらえるのですが、内容についての相談には対応してもらえません。また、申請手続きについては、必ず遺言者本人が行う必要があります。誰かに代わりにいってもらったり、専門家に手続きを代行することもできません。
保管制度が始まって5年目で、2024年の年間保管申請件数は23,419件、公正証書遺言の作成件数と比較すると5分の1程度ですが、制度の認知が進めば、今後も利用は増えていくものと思われます。
■編集後記
昨日は午前中ソフトボールの練習(5回目)。
今回も暑かったです。
とにかく、熱中症や怪我には注意しながら、休憩多め、水分補給しっかり目いつもどおり実施しました。
参加された皆さん、お疲れさまでした。