医療機関等 税金ほか

医療機関におけるインボイス制度の影響

2023年10月からインボイス制度がスタートします。

インボイス制度についてはいくつか記事にしております。

インボイス制度|令和5年度改正の主なポイント

  税制改正大綱で示されたものの中から、インボイス関連の主なポイントを確認してみます。     免税事業者から適格請求書発行事業者への転換で税負担が軽減 消費税の免税事業 ...

続きを見る

インボイス制度|免税事業者との取引・交渉で気をつけること

  インボイスが必要となる本則課税の事業者が免税事業者と取引をする際に、気をつけることを確認したいと思います。 今後の取引継続のための価格調整の相談や、インボイスが発行ができる事業者となるよ ...

続きを見る

 

 

医療機関のお客様からご質問いただくこともあるので、インボイス制度の医療機関への影響について確認してみたいと思います。

 

一般的に医療機関においてはインボイス制度による影響は少ないことが多いです。

非課税売上となる取引がほとんどで、取引相手となるのは患者さん(一般消費者)がメインです。また課税事業者であっても、計算方法について「簡易課税」を選択していることもその要因の1つでしょう。

インボイス制度|簡易課税制度という選択肢

2023年10月からインボイス制度がスタートします。 インボイス発行事業者になることを選択すると、これまで免税事業者であったとしても、その時点で課税事業者に変更となります。 インボイス制度による事務負 ...

続きを見る

 

 

簡易課税を選択している場合は、売上のほうを気にすれば良いのですが、医療機関についてはそれも限定的です。

例えば、以下のような内容です。

  • 企業から請け負った社員の健康診断、予防接種等
  • 医療法人が受け取る企業の産業医等報酬
  • 企業向けの物販や不動産賃貸(個人開業医)

 

他にも該当する取引はいくつかあると思いますが、このような取引が多くある医療機関においては、インボイスを発行する事業者となるか検討が必要です。

特にいま免税事業者である場合には、消費税の課税事業者となることによる事務負担と税負担が発生することになるので、慎重に判断していただければと思います。

 

 


■編集後記
昨日は娘のバスケットボールの試合。
娘にとって初の公式戦ということで、エントリーしていたトレイルランニングのレースは見送ることにして、そちらを観戦してきました。
結果はどうであれ、今自分が持っているもので、できる範囲頑張っていたものと思います。
お疲れさまでした。
試合を観戦して、実践でしか得られないものがあるなと改めて感じます。
他にも、色々と思うところはありましたが、、(別件でも)
それはおいおい整理していければいいかなと考えております。

税金ほか

相続した事業の青色申告承認申請書の提出期限について

白色申告と青色申告、なんとなく青色がお得なんでしょ?というのは知っているという方も多いかと思います。 フリーランスの方についても、個人的には白色で提出するメリットはほぼないと思うので、基本青色申告をおすすめしています。 ただ、誰でも、いつでも、青色申告ができるというわけではありません。 青色申告できる対象者は決まっており、その対象者が定められた期限内に手続きする必要があります。   青色申告承認申請書の提出期限(原則) 青色申告は、事業所得、不動産所得、または山林所得を発生する事業を営む人が対象 ...

ReadMore

税金ほか

子育て世代等に対する生命保険料控除の引き上げ

  2025年度税制において、生命保険料控除の適用限度額の拡充措置が講じられますが、その内容について確認してみます。   具体的には、子育て世代等(日本の居住者で、23歳未満の扶養親族を有する方)を対象に2026年分所得税における新生命保険料に係る一般生命保険料控除の控除額を、最高6万円に引き上げするというもの(現行の適用限度額4万円に対して2万円の上乗せ)で、1年間の限定措置となっています。   現行の生命保険料控除についてはこちら。   また、一般・介護医療・個 ...

ReadMore

税金ほか

従業員に支給する学資金の取り扱いについて

  従業員に対して、学資に充てるため費用を支給するケースもあります。   この場合の所得税(給与課税)の取り扱いについて確認したいと思います。   支給する学資金については、一定の要件を満たしていれば、給与課税しなくてもよいことになっています。   要件は次のとおり。 通常の給与に加算して支給されるもの 法人の役員や使用人の親族等の一定の者の学資に充てるもの以外のもの   上記要件を満たしていれば、「給与その他対価の性質を有するもの」には該当しないものとし ...

ReadMore

ライフ

キャンプの何がいいのか考えてみた

独立後にキャンプデビューしました。 これまでキャンプをしない人から「キャンプの何が楽しいの?」といった質問を直接受けたことはないのですが、友人との会話の中で「そういうの(キャンプとか)が1番嫌いなんですよね!」という話があがったことがあります。 私もキャンプを始める前は、何が楽しいのかわからない部分もあったので、そういった考えも理解できます。 そもそも何かを好き、嫌いなことに理由はいらないとは思いますが、何がいいのか問われたときのために(ないと思いますが)、いくつか列挙してみようかと。 あくまで私個人の感 ...

ReadMore

ライフ

懸垂0回から10回への道(まだ道半ば、、)

  以前、筋トレがちょっと続いているということについて記事にしました。 とりあえず、今も緩く続けています。 おそらく現状維持な感じかもしれませんが、何もしないよりはいいかなという感じで、、   ただ、少しずつではありますが、一定の効果は感じております。 例えば、懸垂などは少し手の幅を広げるだけで、1回も上がらなかったのですが、今はちょっとはあがるようになっています。 若い頃は10回は余裕?でできていた記憶があるので、当面の目標は10回にしています。 まだ途中経過ではありますが、思ったこ ...

ReadMore

医療機関等 税金ほか

助産に係る消費税の非課税措置

  医療機関の収入については、保険診療報酬等は消費税が非課税となっています。 医療事業から生じる収入のすべてが消費税非課税ということではなく、収入の内容によっては、課税対象となるものもあります。 そのため、実務においては、保険診療以外の収入の課税・非課税の区分が重要となります。   本日は助産に係る収入の消費税の取り扱いについて確認してみます。 消費税法上、助産については一定の範囲のものは消費税を課さないとされています。 具体的には、次のような内容です。   非課税となる範囲 ...

ReadMore

税金ほか

青色申告特別控除後の所得が20万円以下となる場合の申告の要否

    青色申告特別控除 申告方法に、「白色申告」と「青色申告」があります。 ざっくり言うと、白色が普通のやつで、青色がよりきちっとするやつと思っていただければいいかと思います。 青色申告は、事業所得、不動産所得、または山林所得を発生する事業を営む人が対象となります。 これらの業務を行う人が、青色申告の承認手続きを行うことで青色申告ができるようになります。 青色申告者の特典の1つに青色申告特別控除があります。 青色申告特別控除は、所得金額から55万円(一定の要件を満たす場合は65万円) ...

ReadMore

税金ほか

在職老齢年金制度の基準額の引き上げについて

  老齢厚生年金を受給しながら働く場合については、在職老齢年金が適用されて、年金額が減額されることになっています。   減額される金額は、給与及び賞与と老齢厚生年金の合計が基準を超えた場合に、基準を超えた額の半額が行われます。   現行の基準となる金額は月50万円(2024年度価格)となっています。   この基準について、月62万円(2024年度価格)に引き上げられる見込みです。     この見直しは、厚生年金を受け取る年齢になったときの働き方と ...

ReadMore

  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から 日毎日更新中。

-医療機関等, 税金ほか