税金ほか

遺産分割協議書を作成する際の疑問

 

遺産分割協議書とは

遺産分割協議書とは、簡単にいうと遺産分割についての話し合い(遺産分割協議)の結果をまとめた書類です。

遺産分割協議書は、遺言書がない場合や、遺言書はあるが記載内容に不足がある場合等に作成が必要となります。

絶対に作成しないといけないわけではないですが、登記手続きや申告書の提出がある場合など作成が絶対に必要となるケースはあります。

 

作成する際の疑問

一般的には、人生で相続に関わるのは2、3回程度ということがほとんどだと思います。

日頃関わることがない書類なので、作成する際には疑問がつきものです。

よく見聞きする疑問をいくつか列挙してみます。

遺言書と遺産分割協議書どっちが優先

先ほど遺言書がない場合等に作成すると述べました。

遺言書があれば、基本的には遺言書どおりに財産を分けます。

この場合、遺産分割協議書の作成は原則必要ないことになります。

ただし、相続人全員が合意すれば、遺言書と異なる内容で遺産分割を行うこともできます。

つまり、一般的には遺言書が優先されますが、相続人全員の同意がある場合には遺産分割協議書が優先されることになります。

個人で作成してよいか、また決まった書式があるか

遺産分割協議書は、遺産分割の話し合いの結果をまとめた書類ですので、それを個人で作成しても問題ありません。必ずしも専門家に作成を依頼する必要はありません。

また、書式についても特に決まったルールがあるわけではないので、取得できる任意の雛形等を利用して構いません。

印鑑、サインについて

遺産分割協議書に押印する印鑑は、認印ではなく実印です(印鑑証明書も必要)。

契印(けいいん)や割印(わりいん)は必ず必要というわけではないですが、トラブル発生を防ぐ観点から可能な範囲で備えたほうがいいでしょう。

サインについても必ず自署でなければならないわけではなく、記名でも大丈夫ですが、トラブル防止、証拠能力、意思表示を明確にするためには自署のほうが望ましいといえます。

やり直しはできるか

遺産分割協議がおわって遺産分割協議書を作成したが、やっぱり内容を変更したいという場合、やり直すことは可能です。

もちろん、相続人全員の同意が必要ですが、以前と違う内容で新たに遺産分割協議を行うことはできます。

ただし、タイミングによっては課税関係が生じる可能性もあったり、すでに財産が処分されている場合など、すべてをやり直すことが難しいケースもあります。

税金が無駄にかかったり、余計な手間がかかることがないよう、基本は1回で済ませるべきでしょう。

ここでは、やり直し不可ではないということだけ、抑えていただければと思います。

 

作成(前)のポイント

前述のとおり、遺産分割協議書は相続人全員の同意が必要です。

誰か1人でも欠けると無効となります。

そのためには、作成する前段階で、誰が相続人になるかを確定させる必要があります。

相続実務でまず行わなければならないのは、相続人の確定です。

そして、財産にもれがあったりすると、再度遺産分割協議をしなければならないわけですから、事前にしっかりと相続財産の調査を行うことも必要です。

遺産分割協議書は必ず作成しないといけないわけではないですが、必ず作成しないといけないケースもあります。

ただ、記載すべきことなど、一定のルールはありますし、トラブルなくスムーズに手続きを進められるように、不安がある場合には専門家への相談を検討してもよいかもしれません。

 

 

 


■編集後記
昨日は外出予定なし。
とあるアプリのインストールと登録など。
夜は家族で近くのお寿司屋さんへ。
美味しくいただきました!

長崎

「通勤パス」のメールに気づいてなかった件

  昨日、ETCマイレージサービスに登録している人(お知らせメール希望者)向けに、「通勤パス」モニター募集のメールが届いておりました。   今回たまたま目にとまりましたが、1年前と2年前の同様のメールには気づかなかったか、スルーしていたようです。   今は通勤がない生活をしているので、自分には関係ないとフィルタリングしたのでしょうね。   昨日は無料相談の会場に向かうため、朝から通勤っぽい動きをしたからたまたま気づいたのかもしれません。   興味や関心があ ...

ReadMore

税金ほか

障害者控除、特定親族特別控除の適用可否

  障害者控除の要件 障害者控除とは、納税者自身、同一生計配偶者または扶養親族が、一定の条件(所得税法上の障害者)の場合に、一定の金額を控除できるというものです。 現行(令和7年分)の所得税における「扶養親族」とは、納税者の親族(配偶者を除く)等で、納税者本人と生計を一にする人のうち、合計所得金額が58万円以下である人をいいます。 給与所得だけの場合、年間の給与が123万円以下であれば合計所得金額58万円以下となります。 ちなみに、障害者控除は、扶養控除の適用がない16歳未満の扶養親族の場合にお ...

ReadMore

医療機関等

2026年度診療報酬改定、個別改定項目について

  2026年度診療報酬改定について、2月13日に開催された厚生労働省・中央社会保険医療協議会の総会において答申が行われました。   今後、厚生労働省の説明資料や動画が整理された資料等として公開されるものと思いますが、現在公開されている資料からも新しい点数、施設基準等を確認することができます。   個別改定項目について 医科診療報酬点数表   それ以外にも公開されている資料がありますので、厚生労働省の以下サイトからご確認いただければと思います。 厚生労働省「中央社会 ...

ReadMore

税金ほか

所得税の確定申告 誤りの多い事例ピックアップ

国税庁のホームページにも、所得税の確定申告において、誤りが多い事例がピックアップされています。 確定申告書をチェックする機会もあったりしますが、確かに誤りやすい(漏れやすい)項目というか、傾向というのはありそうです。 なので、事例として多く見受けられるのも、なんとなくわかる気がします。 いくつか確認してみます。 収入・所得関連 副収入の申告漏れ 例)オークションサイトやフリマアプリなどを利用した取引、仮想通貨の売却等の所得、民泊による所得 給与所得・雑所得の計算誤り 例)所得金額調整控除の適用漏れ 一時所 ...

ReadMore

医療機関等

健康保険証利用の暫定措置、3月末で終了

  2024年12月2日以降、健康保険証の新規発行が終了し、代わりにマイナンバーカードを使用する「マイナ保険証」の本格利用が開始され、2025年12月には健康保険証が廃止されました。 ただ、移行期の受付での混乱を防ぐため、期限が切れた健康保険証や「資格情報のお知らせ」による資格確認も暫定措置として認められています。 この暫定措置が2026年3月末で終了します。   その後は、保険診療を受けるにはマイナ保険証や資格確認書の提示が必須となります。 厚生労働省はマイナ保険証と資格確認書の受付 ...

ReadMore

税金ほか

自動車通勤者に対する通勤手当の支給状況について

本日は昨年8月に人事院が発表している調査結果から、自動車通勤者に対する通勤手当の支給状況について確認してみたいと思います。 通勤手当の支給状況   当該調査結果によると、自動車通勤者に対して通勤手当を支給している企業は97.9%。 最も割合が高い支給形態は、距離段階別定額制です。   通勤用駐車場の利用状況 自動車通勤者の通勤用駐車場の利用状況は、下表のとおりです。   事業所の駐車場利用(従業員の費用負担がないケース)が最も高くなっております。   駐車場利用に係 ...

ReadMore

医療機関等

医療DX推進体制整備加算の2026年3月以降の見直し

  2024年度の診療報酬改定で、医療DX推進体制整備加算が創設されました。 これまで経過措置や見直し等が行われてきております。   医療DX推進体制整備加算について、2026年3月以降のマイナ保険証利用率の要件が変わりました。 変更前後の要件は下表のとおり。     加算1~3のいずれか、もしくは加算4~6のいずれかの算定区分に変更がある場合でも、届出は不要です。 なお、医療DX推進体制整備加算は、2026年度診療報酬改定で見直しが行われ、廃止予定となっています。 ...

ReadMore

ライフ

雨の日のランニングは嫌いじゃない

昨日長崎市内は雨でしたが、予定どおりランニング実施しました。 最近は雨の日のランニングも嫌いじゃないです。 快適(暑くない) 夏はもとより、この時期でも、走っていると体温が上昇しあつく感じます。 これが雨の日のランニングだと、走りながら体温上昇を抑えてくれるので、いつもより快適に走れたり、少し負荷を高めて走ることもできます。 ランニングが得意じゃない私にとって、いつもより楽に走れるようになった気がして、単純に気分がいいです。   習慣化 以前は雨の日に走ろうとは思っていませんでした。 雨の日は走 ...

ReadMore

  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、46歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から 日毎日更新中。

-税金ほか