税金ほか

短期前払費用と仕入れに係る経過措置の控除割合

 

前払費用とは

一定の契約に基づき継続的に役務(サービス)の提供を受けるために支払った費用のうち、その事業年度の終了までにサービスの提供を受けていないものに相当する部分を「前払費用」といいます。

費用とついていますが、原則としてその事業年度においては経費にせずに(資産計上)、サービスの提供を受けたときに経費処理することになります。

 

短期前払費用の特例

原則は前述のとおりですが、一定の要件を満たすものについては、資産計上せずに支払った事業年度の経費にできる特例があります。短期前払費用の特例といいます。

適用初年度は節税効果がありますが、翌年以降は順繰り処理が繰り返されるだけです。

ただ、経理の手間を省くことはできるので、活用したいところです。

前払費用のうち短期前払費用の特例が適用できる要件を簡単にまとめてみます。

  • 支払った日から1年以内に役務(サービス)の提供を受けるものであること
  • 毎期継続すること
  • 決算日までに実際に支払うこと(未払は不可)
  • その費用が収益と対応させる必要がないものであること

 

 

消費税免税事業者からの仕入れに係る経過措置との関係

インボイス制度導入から一定期間は、消費税の免税事業者等からの課税仕入れであっても、一定の要件のもと、仕入税額の一定割合を控除できる経過措置があります。

参考インボイス制度の主な経過措置について

  2023年10月1日からインボイス制度がスタートします。   2023年9月30日までの課税仕入れについては、免税事業者等からのものであっても、仕入れ税額控除については全額控除 ...

続きを見る

 

短期前払費用の適用を受ける場合、その前払費用に係る課税仕入れは、その支出した日の属する課税期間において行ったものとして取り扱うこととされています。

つまり、支出日で判断します。

ですので、2026年9月30日までに支払う短期前払費用の適用を受ける経費については、経過措置の控除割合は80%ということになります。

 

 


■編集後記
昨日は午後から面談1件。

スノーボード関連用品をチェック。
久しく触っておらず、プラスチック部分が劣化して割れているアイテムがありました。。
とりあえず代替品を発注します。
やはり定期的なメンテナンスが大事ですね。

税金ほか

所得税の「年収の壁」178万円について

  令和8年度税制改正で、また「年収の壁」が変わります。 2026年と2027年の2年分については、「160万円」から「178万年」に変更されますが、影響する4つの改正について確認してみたいと思います。 改正① 基礎控除 合計所得金額が2,350万円以下の方の基礎控除額が引き上げられ62万円へ 改正② 基礎控除の特例 ①に加えて、2026年分と2027年分は、合計所得金額が655万円以下の場合、金額に応じて最大42万円が基礎控除に上乗せ 改正③ 給与所得控除 最低保障額が69万円に引き上げ 改正 ...

ReadMore

医療機関等

医療広告のネットパトロール事業、2025年度の報告について

  厚生労働省の分科会にて、医療等の広告規制違反を監視するネットパトロール事業について、2025年度の報告(2026年2月28日時点)が公表されています。   2025年度における通報受付件数は6,324サイトで、そのうち医療広告関係が5,009サイト、1,766サイトが審査対象となっています。     対応状況では、2,092サイトに対し医療広告規制への抵触の有無の審査が行われ、1,842サイトで違反ありとされています。     1,842サイ ...

ReadMore

税金ほか

確定申告後の確認 振替日と預金残高、還付の場合は還付金額も

所得税の確定申告後、納付方法で振替納税を利用している方も多いかと思います(利用割合で多いのは金融機関・税務署での窓口納付のようです)。   令和7年分の所得税及び消費税の法定納期限は、 所得税 2026年3月16日(月) 消費税 2026年3月31日(火) で、振替納税の場合の振替日は以下の通りです。 所得税 2023年4月23日(木) 消費税 2023年4月30日(木)   振替納税を利用することで、それなりの余裕が生まれます。 納付書での納付をされている方で、たまに、うっかり、、と ...

ReadMore

会計・経理

領収書の整理・保管方法について

領収書に限らずですが、経理書類の整理や保管は、できるだけ、サクッと終わらせたいと考えています。   貼る貼らない 領収書の保管方法で、スクラップブックなどに貼ったほうがいいのか、ときどきお尋ねいただくこともありますが、何かのルールで貼ることを求められることはありません。 なので、紛失さえしなければ、貼っても貼らなくてもどちらでも大丈夫です。 これは領収書の総量、好みの問題もあると思いますので、ご自身がやりやすい方法でいいでしょう。 ちなみに私は貼らずに保管しています。 また、貼るのはスクラップブ ...

ReadMore

税金ほか

対価補償金等の消費税の取扱い

個人の土地が収用等された場合、いろいろな名目の補償金を受け取ることになります。 その内容によって所得を区分し所得金額を計算を行います。 本日はこの各種補償金の消費税の取扱いについて確認してみたいと思います。 消費税の課税対象 いろいろな取引に消費税が関係していますが、すべての取引が消費税の対象となるわけではありません。 国内取引の場合、消費税の課税対象となるかは、その支払いが次の4つの要件を満たしているかどうかで判断します。 国内において行うもの(国内取引)であること 事業者が事業として行う取引であること ...

ReadMore

税金ほか

暗号資産を譲渡した場合の課税関係の見直し(消費税)

  令和8年度税制改正において、暗号資産に係る消費税の課税関係の見直しが盛り込まれています。   現行の消費税法では、暗号資産については「支払手段に類するもの」とされており、原則として消費税を課さない(非課税)と定められています。 また、支払手段の譲渡に係る売上高については、課税売上割合を計算する際、分母・分子どちらにも含まないと定められているため、課税売上割合の計算に影響を及ぼしません。   令和8年度税制改正の大綱では、金融商品取引法等の改正を前提に、金融商品取引法の改正 ...

ReadMore

ライフ 投資・節約・お金

生命保険の基礎用語3

生命保険の契約内容を理解するうえで、基本用語の理解は欠かせません。 本日は時期・期間に関する用語について確認してみます。 契約日 原則として保険契約(保障)の始まる日のことで、契約年齢や保険期間などの計算の基準となる日 ※保険料の払込方法や商品によっては、契約日と実際の保障開始日(責任開始日)が異なる場合もあります。   保険期間 保障が続く期間のこと   払込期間 保険料を支払う期間のこと   保険期間と払込期間は必ずしも一致しません。 保険商品によって、保険期間と払込期間 ...

ReadMore

ライフ 投資・節約・お金

生命保険の基礎用語2

生命保険の契約内容を理解するうえで、基本用語の理解は欠かせません。 前回「人に関する用語」について確認しましたが、本日は保証内容に関する用語について確認してみます。 主契約 文字通りですが、契約の基本(ベース)となる部分のこと。 終身保険、定期保険、養老保険、個人年金保険など   特約 主契約に付加するオプションのこと。 主契約に付加するものなので、特約のみで加入することはできませんし、主契約が満期や解約などによって消滅すると、特約も消滅します。   主な特約の種類 死亡保障・高度障害 ...

ReadMore

  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、46歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から 日毎日更新中。

-税金ほか