会計・経理 税金ほか

中古資産の耐用年数について②

中古資産の耐用年数(簡便法による算出方法)について記事にしました。

参考中古資産の耐用年数について

資産を購入した場合、法定耐用年数という資産の種類等によって定められた期間に応じて、一定の償却方法で「減価償却費」として費用に計上していくことになります。 法定耐用年数は新品、新たに作られたものを基準に ...

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本日はそれに関連して、取得した中古資産に資本的支出を行った場合の取り扱いについて確認してみます。

取得した中古資産を事業で使用するために、資本的支出を行った場合については、簡便法を採用することができないケースもあります。

それはその資本的支出の金額が、その中古資産の取得価額の50%に相当する金額を超えるケースです。

この場合、その中古資産を事業で使用開始したあとの使用可能期間を見積もる必要があるのですが、その資本的支出の金額がその中古資産の再取得価額(その中古資産と同じ新品のものを取得する場合のその取得価額)の50%に相当する金額以下である場合には、次の算式によることが認められています。

計算した結果、1年未満の端数があるときはその端数を切り捨てます。

 

 

 

税理士試験で固定資産税を勉強したことがあるので、固定資産がらみで耐用年数についても詳しい?と思い同僚の方に尋ねられたこともありましたが、税理士試験の固定資産税の問題に耐用年数を算出するようなものはありません。他の試験同様、耐用年数は与えられます。

きれいに当てはめることができる資産であれば問題ないのですが、実務ではときどき耐用年数の算出に苦慮するケースもあったりしますね。

中古だけじゃなく新品も。。

 

参考資本的支出、収益的支出(修繕費)の区分について

保有している固定資産を修理や改良した場合、資本的支出か収益的支出かの区分が必要となります。 基本的な区分方法について確認してみたいと思います。     資本的支出と収益的支出 まず ...

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【編集後記】
昨日は佐世保の弟宅へ遊びに。
久しぶりにいとこと遊べて娘たちも嬉しそうでした。
近いうちに次の計画もあるので楽しみです。
お世話になりました。

税金ほか

家事関連費の按分処理の方法について

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所得税の納税地の異動・変更の手続について

  納税地に異動があったとき、変更したいというとき、以前は異動又は変更の届出が必要でしたが、改正により、届出書の提出が不要となっています。   異動または変更があった場合の手続は、以下のとおり。 納税地の異動がある場合・・・異動後の納税地を申告書に記載 納税地の変更を行う場合・・・変更後の納税地を申告書に記載 つまり、申告書に記載さえすれば済みます。   年の途中で納税地の異動または変更を行う場合、各種送付文書の送付先の変更を要するときは、「所得税・消費税の納税地の異動又は変 ...

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税金ほか

公的年金等の申告不要制度について

  公的年金等の受給者で、一定の場合には確定申告が省略できる制度があります。 公的年金等に係る「確定申告不要制度」と呼ばれるものですが、年金受給者の確定申告手続きに伴う事務負担を減らすために、設けられた制度です。   聞いたことがあるけど、どういった場合に省略できるかわからないという方もいらっしゃると思いますので(お尋ねいただくこともあるので)、確定申告が不要となる方の条件について確認してみたいと思います。     確定申告不要制度の対象者(以下全てに該当する場合) ...

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不動産所得の事業的規模、業務的規模 規模による違いなど

  不動産所得はその貸付規模によって「事業的規模」か「業務的規模」に区分され、税務上の取り扱いがそれぞれ異なります。   その判定は「社会通念上事業と称するに至るかどうか」という基準で判定すべきとされています。 「社会通念上」。。   実際のところ「社会通念上」で判定するのは難しいことが多いので、実務的には形式的な基準で判定することがほとんどです。   形式基準は下記のとおり。 一戸建て 概ね5棟以上 貸間、賃貸住宅(アパート等) 独立した室数が概ね10室以上 いわ ...

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    特定口座であれば、年間の取引報告書があるので、取得価額を調べたりする必要はありませんが、一般口座で売却した株式の場合、取得価額の確認は別の方法に拠る必要があります。   取引報告書 注文した際の発行される書面(電子交付の場合は、過去5年間確認できます。)   顧客勘定元帳 取引記録が記載された書類 過去10年間までを月単位で指定し発行することが可能です。   本人の手控え 日記帳、預金通帳等の本人の手控えから取得価額を確認することも検討できます。 ...

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どんな言葉を選ぶかは、やっぱり大事だなと思った話

  「どけてもらってよかですかっ!」と、とあるシーンでおっしゃってきた人がいました。   何が九州弁(長崎弁)か区別がつかないもので、正しい表現は難しいのですが、その時のニュアンスとしては、「早くどけろ」という感じだったように思います。   結果的には、その人の勘違いだったのですが、この時間からこの場所を予約してるんだから、早く場所を空けてくれ、ということのようでした。   とある役目により、私がその場所を予約していたのですが、何があるかわかりませんので、念の為、実 ...

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  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、44歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から日毎日更新中。

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