会計・経理 税理士

はじめてクラウド会計を導入した税理士の所感

 

クラウド会計を開業当初から導入しています。

使い始めてから1年ほど経過しておりますが、今思うことを書いてみます。
主にこうすればよかった、そうしなくてもよかったかな?という所感です。

ですので、これから導入を検討されている方向けの記事になるかと思います。

 

 

 

導入した理由

正直、明確な理由があって導入を決めたわけではありません。

勤務しているときにマネーフォワードは少し触ったこともあったのですが、freeeはまったく使ったことがありませんでした。

別の会計ソフト(弥生会計)を使っており、すべてのお客様がそれで対応できる状態だったので、急いで導入する必要はなかったのですが、なんとなく、これから開業する税理士はクラウド会計にも対応できたほうがいいのだろうと考え、使ってみたいと思ったのがきっかけです。

実際、最近開業されている税理士の方のホームページをみたりすると、ほとんどの方が対応しているような印象を受けましたので、使えるようにならなきゃと半ば無理やり導入した感じですね。

今考えれば、他の方がどうだからとかではなく、自分のしっかりとした考えのもと、自分のタイミングで導入すればよかったのでしょうが、開業時の変な焦りみたいなものもあったと思います。

 

クラウド会計によるひと手間

使いこなせるようになれば、簡単・便利なクラウド会計ですが、万能ではないです。

データ連携することによって、経理業務を短縮する効果は間違いなくあると思いますが、全自動というわけではありません。当然ですが。

自動化させるためのひと手間はどうしてもかかります。

特にこれまで使ったことがないfreeeについては、独自の概念、言葉の定義の理解も必要になるので、慣れるのに多少時間を要しました(私の場合は)。

加えて、私はマネーフォワード・freeeそれぞれで、公認メンバー・認定アドバイザーでスタートしたため、それに係る時間も必要となり、開業当初の慌ただしさに輪をかける形となりました。

 

まとめ

今思うことは、無理やり導入することもなかったでしょうし、あれもこれもと手を出す必要はなかったかなと思います。。

また、公認メンバー・認定アドバイザーでスタートする必要もなかったかもしれません。
当然それによるメリットも多くありました。
サポートも手厚く受けられますし、それら制度により習熟度、理解が深まったのは間違いありません。

ただ、それは「必要性がでてから」、でよかったと思います。

お客様との関わりで、導入する必要があるとか、明確な理由が出てからの対応でもいいのでしょう。
否が応でもせざるを得なくなるので。

もしくは、自身の経理からスタートし、使いながら慣れるのでいいと思います。

 

一気にすすめようとしたため、結局使い慣れていたマネーフォワードばかり利用し、freeeの機能を”ちゃんと”使い始められるようになったのは、今年になってからでした、、、

まあ、無理やりやってみることの効果もあったのはあったのですが、、
同時に比較しながら使うこともできましたので、それぞれで、できること・できないことを理解することができました。

何れにしても、これから導入を検討される方は、焦らず、ゆっくり、1つずつ、進めていただければと思います。

 


■編集後記
昨日の車のパンクについての連絡対応など。
とりあえず事なきを得たので一安心です。

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  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から日々更新中。

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