税金ほか

ふるさと納税のよくある(聞く)勘違い3選

お客様や友人とふるさと納税についての話をする機会に、質問があったり、中には少し勘違いされているなというケースもあります。

 

ふるさと納税に限ったことではありませんが、税金に関することは少しややこしいところもあるので、ちょっとした認識違いはあって当然です。

 

今回は、ふるさと納税について、見聞きしたり、実際に質問があったことの中から、よくある勘違いを3つ確認してみたいと思います。

 

 

 

節税になる

最近ではあまり見聞きしなくなりましたが、以前はテレビ番組や雑誌の記事などでも、「ふるさと納税をすることで”節税”になる」という表現をみることがありました。

 

ですが、ふるさと納税は「節税」ではありません。

 

税金の前払いです。

 

表現するとすれば、「節約」の方がまだいいかもしれませんね。

 

限度額は人によって異なりますが、一定の範囲内であれば2,000円の手出しでふるさと納税による返礼品を受け取ることができます。

 

返礼品に何を選ぶかで変わりますが、場合によっては「節約」になると思います。

 

私は、最近は米一択でした、絶対買うものなので(面白みや楽しみはありません、、)。

 

個人的には、多少めんどくさくても、やらない手はないと思っています。

 

確定申告でふるさと納税した分税金が戻ってくる

これは正しくもありますが、誤りでもあります。

 

確定申告で戻ってくるのは、所得税が減った部分の金額のみです。

 

ふるさと納税の税金前払いによる恩恵を、すべて受け終わったと言えるのは、翌年6月から納める住民税を納めてしまった後になります。

 

そう考えると、結構長いこと資金を寝かせることになりますが、毎年同様にふるさと納税を実施していれば、感覚的には資金を寝かせるのは初年度だけとも言えます。

 

やはり、やらない手はないです。

 

限度額を超えたら絶対にダメ

「限度額を超えたらダメなんでしょう?」とか「限度額を超えたら無駄になるんでしょ?」など聞かれることもありますが、絶対にダメということもありませんし、超えた部分の全てが無駄になるわけではありません。

 

ただ、限度額以上の金額でふるさと納税を行うと、通常「手出し2,000円で」と言われている内容が、2,000円以上の手出しになってしまいます。

 

ですので、最大限お得を取りに行くのであれば、やはり限度額で、不安であれば限度額よりやや少なめで実施するのがよろしいかと思います。

 

番外編として、私が聞かれたわけではないですが、「限度額を超えた場合は、超えた分は返してくれるの?」と質問があった、という方がいましたが、そのようなこともありません。

 

残念ながら寄付先の自治体が、個々人の限度額を把握できる仕組みではありませんし、自治体の歳入として受け入れられ、その寄付に応じた返礼品が送ってくるだけですね。。

 

税金を払って何かオプションが付くのは、ふるさと納税ぐらいです(クレジット納付で、多少ポイントは付きますが)。

 

税額が発生していて、まだやったことがないという方は、「ふるさと納税」取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考令和3年分の確定申告からふるさと納税の手続きが簡素化されます

令和3年分の確定申告からふるさと納税の申告手続きが簡素化されます。 これまで、ふるさと納税を実施した場合、各自治体から送られてくる受領書の提出が必要でしたが、令和3年分からは、特定事業者が発行する年間 ...

続きを見る

参考住民税の特別徴収税額通知書|ふるさと納税をされた方は確認してみましょう

給与所得者の住民税については、原則として特別徴収されることになっております。 特別徴収とは、給与から天引きされるということです。   住民税については、前年1年間分の所得に対して課税された税 ...

続きを見る


■編集後記
今日は諸事情あって、久しぶりのブログ夜更新。
夜、ブログが残っていると、やはり落ち着かないです。
予定があるときは、早めに書き終えるよう、スケジューリングしていきたいと思います。

会計・経理 医療機関等

医療機関の税務調査での確認事項(その2)

医療機関は、課税所得が高くなる傾向にあり、税務調査の頻度は高い業種と言われています。 私は引きが強くないのか、ありがたいことにそう多くあたっておりません。   医療機関の税務調査は、保険診療が多い医療機関の場合、収入について主に確認されるのは窓口負担金に関わる部分であることを記事にしました。 ただ、支払審査機関からの振込収入について、何も疑義が生じないかというとそうではありません。 これは振込収入に限ったことではないのですが、決算時の未収金の計上についてチェックされる内容があります。 それは当期 ...

ReadMore

ライフ

娘から「きょうあつい?さむい?」と聞かれるので試してみようかと

  季節の変わり目だから仕方ないのかもしれませんが、下の娘が今日の気候について妻に尋ねてきます(ときどき私にも)。   服は何を着たらいいか、ということだと思うのですが、天気予報もあくまで予報なので天気もはっきりしませんし、服装は?となるとなかなか判断に迷います。   これで大丈夫と思って、外に出たら、やっぱり寒かったとか(で、また戻ったり)。 朝の時間は大事なので、そういったことがあるとより慌ただしく出発することになります。   つい最近でも、そういったことがあっ ...

ReadMore

医療機関等 税金ほか

出資持ち分のない医療法人の交際費課税について

  法人税法上、原則として交際費は経費にはなりません。 あくまで「原則」であって、すべての法人について交際費が経費にならないというわけではありません。   一定の区分に応じて、経費となる範囲が設定されています。 (1)資本金・出資金の金額が1億円以下である等の法人 1飲食(その他これに類する行為含む)に要する費用の50% 年間800万円まで(事業年度が12ヶ月の場合) (2)資本金・出資金の金額が1億円超である等の法人 飲食(その他これに類する行為含む)に要する費用の50% &nbsp ...

ReadMore

税金ほか

財産債務調書の提出義務について

一定の要件に該当すると、その年の12月31日現在に保有している財産や債務の明細(財産債務調書)を作成し、税務署へ提出することになっています。   提出対象者は次の1、2のいずれかに該当する人です。 所得税の確定申告書を提出する必要がある方または一定の還付申告書を提出できる方で、その年の退職所得を除く各所得金額の合計額が2,000万円を超え、かつ、その年の12月31日において価値総額1億円以上の有価証券または価値総額3億円以上の資産を有する方 その年の12月31日現在、価値総額10億円以上の資産を ...

ReadMore

ライフ 長崎

長崎浜屋の「夏の北海道物産展」に行ってきました

5月1日から長崎浜屋で開催されている「夏の北海道物産展」に行ってきました。   妻とどこかにお出かけしようということになって、ふと開催されていることを思い出し、急遽行った感じですね。   北海道物産展は何度か行ったことはありますが、この時期に行くのははじめてような気がします。 情報をキャッチしてなかったのでしょうね。   午後から行ったので、おそらく人気商品は売り切れていたのでしょうが、美味しそうなもの、懐かしいものなど、いくつか購入してみました。   試食もたくさ ...

ReadMore

投資・節約・お金

住信SBIネット銀行のATM手数料改定(更新)に気づいてなかった件

  住信SBIネット銀行は、現在メインで利用しているわけではないですが、サブ口座として利用しています。 以前、2024年12月1日からATM手数料が改定されることを記事にしました。   普段、住信SBIネット銀行のキャッシュカードは持ち歩いていないので、あまり影響はない改定内容だったので、その後のフォローを怠っていたのですが、11月に改定についての更新がなされていたようです。 気付いておりませんでした。。 5ヶ月ほど、、   スマートプログラムという商品やサービスの利用状況に ...

ReadMore

税金ほか

相続税で控除できる葬儀費用について

相続税を計算するときには、一定の相続人等が負担した葬儀費用を遺産総額から差し引くことができます。 ただ、支出したすべてが差し引けるというわけではありません。   注意が必要なものの1つとして、香典返しのための費用があげられます。   葬儀参列者への返礼として、会葬御礼の費用もありますが、こちらは葬式費用として控除することができます(香典返しをしない場合を除く)。   会葬御礼費用・香典返し費用については、ひとまとめに葬儀社へ支払うことも多いので、控除対象となるかどうかの区分に ...

ReadMore

会計・経理 税金ほか

一括償却資産の売却

  フリーランスを含め中小事業者には、10万円以上の「モノ」を購入したときの会計処理の仕方として3通りの方法が考えられます。 そのうち10万円以上20万円未満のモノについては、3年間で均等に経費にする「一括償却資産」という処理があります。   通常の減価償却の場合、年の途中で購入した場合、月割で計算するのですが、一括償却資産の場合は、年のどこで購入したとしても、一括して3年均等償却となります。   一括償却資産は、「管理が一括(ひとまとめ)」ということで、途中で廃棄・売却など ...

ReadMore

  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から 日毎日更新中。

-税金ほか