税金ほか

年末調整の還付額が納付額に充当しても精算できない場合

 

年末調整での還付。

超過分があれば事業所が従業員へ支払います(もちろん不足であれば徴収します)。

払うのは事業所なのですが、事業所が負担しているというわけではありません。

給与から源泉徴収した所得税は、あくまで従業員から預かっているだけです。

預かったものを、事業所が毎月(もしくは半年に1回)納付しています。

なので、立て替えているという感じですね。

立て替えたものをどうやって回収するかというと、次回以降の納付すべき税額へ充当することで回収していきます。

次の納付金額が精算しきれていない還付金額より大きいのであれば、1回で精算することが可能です。

ただ、還付額が大きい場合、1回では充当しきれないこともあります。

その場合、納付税額と同額を「年末調整による超過税額(▲がついている欄)」を記載し、差し引き「本税・合計額」0円となります。

0円の納付書は金融機関では取り扱えませんので、この場合、税務署へ提出することになります。
0納付とか0円納付と言われたりします。

そして、未精算の還付額を左下の摘要欄に記載します。
特に決まりはないと思いますので、わかるように記載すれば良いと思いますが、私は「還付未済額 ○○円」としております。

 

もし1、2回では終わらないぐらい還付額が大きい場合、還付を受けることも可能です。

「源泉所得税及び復興特別所得税の年末調整過納額還付請求書兼残存過納額明細書」という書類を税務署へ提出します(ながい、、)。

何らかの事情で、還付額が大きくなった場合で、毎月の源泉徴収税額が小さい場合、回収までに時間がかかることになります。

資金繰りを考えれば、還付手続きを検討されてもいいかもしれません。

該当の方はご確認いただければと思います。

 


【編集後記】
娘のパズルが届きましたが、思ってたのとだいぶ違いました。
極小ピースの小さいパズル。
好きなすみっコのもので、机に飾れると満足そうでした。
喜んでもらえたのならよかったです。

 

投資・節約・お金 税金ほか

働きながら年金を受け取る場合の調整について

  働きながらでも年金を受給することができますが、給与と年金の合計額が一定額を超えると年金額が調整されます。   調整とは給与と年金の合計額によって、年金の一部または全部が支給されなくなることをいいます。   この仕組みは「在職老齢年金」と呼ばれ、支給停止の判断となる合計額のことを「支給停止調整額」といいます。   この「支給停止調整額」は毎年見直しが行われ、2024年4月からは50万円となっています。   調整後の年金支給月額の計算式 基本月額と総報酬月 ...

ReadMore

ライフ

車の所有権解除手続について

  車を自動車ローン等で購入した場合、ローンを完済した際に所有権留保の解除(以下、所有権解除)という手続が必要です。   ローンで購入した場合、その車の所有者はクレジット会社等になっており、完済したからといって、名義が自動的に変更になるわけではありません。   手続することは法律で定められているようですが、すぐ行わないからといって何か不都合があるわけではないですし、そもそも手続が必要なことを把握してなければ、手続せずにそのままということもあると思います(私もしばらく放置してい ...

ReadMore

医療機関等

マイナ保険証の更なる利用促進の取組について

  2024年5月から7月にかけて、マイナ保険証の利用促進を目的に「集中取組月間」としての取り組みなど、政府主導で実施されています。 8月末に厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会において、7月の利用状況報告等が行われました。 利用件数など、取組前の4月と比較して一定の成果が示されています。   さらに、今後の取組についても議論され、次のような取組が提示されています。 マイナ保険証の利用実績が低い医療機関・薬局に対する個別アプローチ マイナ保険証を基本とする仕組みへの円滑な移行を見据え ...

ReadMore

ライフ

バイクの1年半点検に行ってきました

  先日、バイクの半年点検(1年半点検)に行ってきました。   1年毎の法定点検と違い、半年の点検はプラザ安心点検という名称で、点検項目が少ない?のか短い時間で終わります(前回の点検(1年点検)のときは数時間かかったような。。)。 今回の点検は1時間弱で終了しました。 特に問題もありませんでした。 よかったです。   走行距離は依然として少なめですが、走行距離が少ないから問題ないということではありませんね。 時間の経過による劣化等もあります。 バイクに限らずではありますが、使 ...

ReadMore

ライフ

順番、大事。

  順番が大事なことがあります。   手順通り進めることが大事だったり、そうすることが効率的とか、そうしないとうまくいかないこともあります。   それ以前に「順番を守る」ことが大事なことも。   子どものころから教えられていることかもしれませんね。   子どもであれば順番を待つということが理解できず、自分の気持ちだけでおし進めることもあるでしょうが、残念ながら大人になってもできない人もいます。   最近ありえない感じの順番飛ばしを受けました(修行 ...

ReadMore

税金ほか

最低賃金の計算で対象となる賃金

  地域別最低賃金額改定の時期です。 今年度は目安額として50円の引上げが政府から示されており、全国加重平均では前年度に引き続き過去最大の上げ幅となります。 最低賃金を下回っていないか確認が必要です。   まず、対象となる賃金について確認してみましょう。 地域別最低賃金額と比較確認する賃金額は、毎月支払われる基本的な賃金となります。 具体的には、実際に支払う賃金から「対象とならない賃金」を差し引いて求めます。   対象とならない賃金は次のとおり。 結婚手当など、臨時に支払われ ...

ReadMore

独立

月100時間目標、その実績

  以前記事にしました。   月間100時間。   今は税理士業についてのみの目標としていますが、自分の中ではちょうどいい尺度となっているので、定期的に検証しているところです。   2023年の実績については、以前11月末時点での現況で確認し当時6勝5敗でした。   実際のところ12月は100時間超となったので、6勝6敗でイーブンという結果でしたね。   ちなみに2024年については、8月までの集計で4勝4敗。   今のところイーブンペ ...

ReadMore

税金ほか

戸籍証明書等の広域交付制度

  2024年3月1日から戸籍法の一部改正による「広域交付制度」がスタートしています。   相続手続きにおいては、亡くなられた方の出生から死亡までのすべての戸籍謄本と相続人全員の戸籍謄本を取得する必要があります。   戸籍は、筆頭者の本籍地の市区町村に請求する必要があったので、ケースによってはすべての戸籍謄本を取得するのに、時間や手間がかかることもありました。   広域交付制度より、本籍地以外の市区町村の窓口でも、戸籍謄本等を最寄りの市区町村窓口で請求することが可能 ...

ReadMore

  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から日々更新中。

-税金ほか