会計・経理 独立

開業前にかかった費用について|個人事業主の開業費

現在、開業にむけて少しずつ準備を進めております。

その中には、色々と、出費を伴うものも。。

 

私は個人事業主として開業の準備を進めておりますが、開業のために必要な支出のことを「開業費」といいます。

本日は、今まさに開業準備を進めているところですので、自身の整理ともなるように、開業費について記事にしたいと思います。

 

 

 

開業費について

法人(会社)には、開業のために「特別に支出した費用」とやや限定的な部分もあります。

個人事業の場合も、開業前に開業準備のために「特別に支出する費用」と、同じような定義ではあるのですが、ある程度、広い範囲が開業費に含まれます。

以前、開業前・開業後の経費について記事にしましたが、

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私の場合ですと、開業前に支出しているもの(予定含む)としては、

  • パソコン
  • パソコン周辺機器(マウス、プリンター等)
  • ブログ、ホームページの構築費用(レンタルサーバー代、テーマ代、ドメイン料)
  • 会計ソフト
  • 税務ソフト
  • ロゴデザイン料、名刺等
  • 手続き資料郵送のための通信費
  • 打ち合わせ費用

などです。

税理士業の場合、開業準備のための費用はそう多くないと思いますが、積み上げると数十万円ぐらいにはなりますね(少ない方ではありますが)。。

 

開業費にできないもの

開業前の支出であっても、次のようなものは開業費に含めることができません。

  • 10万円以上のモノ
  • 後で返ってくる敷金・礼金
  • 仕入代金

10万円以上のモノについて、以前記事にもしましたが、原則として固定資産になります。

参考10万円以上の「モノ」を買ったときの会計処理

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あとで返金になるものについては、そもそも経費ではないので別科目で処理することになりますね。

仕入代金については、開業費に含めず、「売上原価」となります。

 

私の場合、上記3つに該当するものがないので、何れも開業費として処理することが可能なようです。

 

いつからの経費が開業費?

開業前の準備にかかった費用というけれど、それっていつから大丈夫なのと思われる方もいるかもしれません。

実は、特段期間については定められておりません。理論上は、何年前のものでも開業前の準備費用であれば開業費にすることができます。

なんとなく、実務的には、特別のケースを除けば、概ね1年ぐらいな感じの印象をもっています。

なので、3年前に開業の準備として、「机を買ったんだ」と主張しても、少し厳しいかなと感じます。

「プライベートで絶対使ってるよね?」と思われること必至かと。

ただ、納得させるだけの説明ができれば、何年前でも開業費にすることは可能は可能です。

 

開業費のメリット

別に経費は経費なんだから、開業費にしなくてもいいじゃない?、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、開業費には開業費特有のメリットがあります。

それは、税務上 任意償却できることです。

任意償却とは、今年の経費にする・しない、そして、する場合の金額を、任意に決めてよいという意味合いになります。

これの何がメリットかというと、利益が出ている年に償却することによって、税金を計算する際のインパクトが変わってくる というところにメリットがあります。

 

例えば、100万円の開業費があり、

所得税率が5%だった場合(復興税は除きます)に、全額償却しときに少なくなる税金は、5万円です。

しかし、所得税率が20%のときに全額償却すると、少なくなる税金は20万円となります。

当然もっと税率が高いときだと、その差はさらに大きくなります。

所得税は累進課税ですので。

このように、税金に与える影響を考えて、使いどころを選べるというのは、結構なメリットだと感じます。

 

まとめ

会計上は5年償却なので、たまにその通りに実施されている事業所を見たりしましたが、できれば節税効果が大きいところで実施したいですね。

まあ、私の場合、開業費もたくさんありませんし、税率がそう高くなることもありませんので、使いどころをあまり考える必要はないかもしれません。逆にずっと使えないかもしれませんね…

 

.

【編集後記】
昨日は、会計ソフトと税務ソフトの手続きなど。
少しずつ、少しずつ準備を進めておりますが、
まだパソコンが届きません…

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  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から日々更新中。

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