相続税の計算方法について記事にしました。
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参考相続税の計算方法について
相続税の対象となる財産 相続実務で最初にやらなければならないのは、相続人の確定です。 そして、相続税の計算においての最初のステップは、遺産の把握とその価値を把握することです ...
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本日は相続税の「按分割合」について確認してみたいと思います。
按分割合とは
相続人がどのように分割したかに関係なく、課税遺産総額を法定相続分に応じて取得したものと仮定して、各人ごとの取得金額にそれぞれ相続税率をかけ、まず相続税の総額を計算します。
そして、相続税の総額を課税価格の合計額に占める各相続人の課税価格の割合であん分した金額が各人ごとの相続税額となります。
この課税価格の合計額に占める各相続人の課税価格の割合のことを「按分割合」といいます。
前述のとおり、相続税の計算は、相続税の総額を求め、その金額を各相続人に分ける計算を行うという特徴から、足したり引いたり、そして掛けたり割ったりするシーンがあり按分割合に端数が出ることはままります。
按分割合の端数処理
按分割合に端数がでた場合、小数点以下第2位未満の端数は相続人全員の合意があれば、各取得者の割合の合計値が1になるよう任意に調整してよいことになっています。
申告書上は、按分割合の欄は10桁まで記載ができるよう用意されていますので、10桁まで計算するのが公平かもしれませんが、按分割合の調整を行ったほうが結果として税額を下げられる可能性があります。
端数処理は税額に影響する
最終的な各人の納付税額は、税額軽減や各種控除、加算を加味して求められることから、控除や加算がある取得者がいる場合には、按分割合の端数調整を行うことで、税額が下がることがあります。
配偶者の按分割合を上げて配偶者の税額軽減のメリットを最大化したり、逆に2割加算がある相続人の端数を切り捨てるなどすると、相続税の総額を減らすことができます。
前述したとおり、相続人全員の合意に基づいてということになりますが、端数調整の仕方によって税額に相続税額に影響します。細かい数値の話ですが、税額が大きいと調整による差も大きくなりますので、相続人にとって有利な調整を選択していただければと思います。
■編集後記
昨日は午後から面談1件。
選択肢が2つあって、どっちも同じぐらいいいと、どっちを選べばいいか迷います。。
それを決める日でした(家族で)。
どっちを選んでも、いい選択をした!と考えるだけなんですけどね。