医療機関等

医療法人の役員が負担する責任・リスク

医療法人の役員

医療法人は理事3人以上と監事1人以上を置かなければならないことになっています。
理事とは一般法人でいうところの取締役、監事は監査役と思っていただければよいでしょう。

以前は特例で理事2名も認められていましたが、長崎県の場合、認可申請時には必ず3名を求められます。

医療法人の役員は、社員総会の決議によって選任します。

役員の任期については2年を超えることはできませんが再任はできます。

定款で、補欠により就任した役員の任期を前任者の残任期間と定めることができ、役員の入れ替わりがあっても、他の役員と任期を揃えることができます。

参考医療法人の機関設計②

  医療法人の99%以上は社団医療法人であるため社団たる医療法人の機関設計について整理してみたいと思います。 社団医療法人では、最高意思決定機関である「社員総会」と経営の執行機関である「理事 ...

続きを見る

 

医療法人の役員が負担する責任(義務)

医療法人の理事は、法人の業務執行など意思決定をする重要な役割を担っており、そのため、理事には様々に義務(責任)があります。

  • 善管注意義務
  • 忠実義務
  • 競業避止義務
  • 利益相反取引回避義務
  • 報告義務

第三者に対する義務として、

  • 一般の不法行為責任
  • 医療法上の特別責任

など。

 

医療法人の役員の訴訟リスク

前述の義務に違反し、医療法人や第三者に損害を与えた場合、以下のような訴訟リスクがあります。

  • 医療法人訴訟
    医療法人の役員がその任務を怠ったときは(善管注意義務違反、忠実義務違反)、医療法人に対し損害を与えた場合に、医療法人が役員に対して損害賠償を求める訴えを提起するもの
  • 社員代表訴訟
    医療法人社団の役員がその任務を怠ったときは(善管注意義務違反、忠実義務違反)、医療法人に対し損害を与えた場合に、社員が医療法人に代わって役員に対し損害賠償を求める訴えを提起するもの
  • 第三者訴訟
    医療法人の役員がその職務を行うについて悪意または重大な過失があっとときは、第三者(取引先等)に損害を与えた場合に、第三者が役員に対し損害賠償を求める訴えを提起するもの

2016年の医療法改正により、医療法人のガバナンスが強化され、医療法人や第三者に損害を与えたことが明らかになった場合には、医療法人の役員は医療法人に対して損害賠償責任を負うことが明確化されました。

 

 


■編集後記
昨日は午後から美容室。
確定申告の資料預りなど。
とあるお誘いの連絡、前向きに検討します(というか楽しみです)。

税金ほか

引っ越し後の確定申告あれこれ

  確定申告時期に引っ越した場合、届出や申告書の記載についてお尋ねいただくこともあります。 少し確認してみます。 必要な届出書類 以前は引っ越し等で住所が変わる場合には、異動または変更に関する届出書を提出する必要がありましたが、数年前の税制改正によって届出書の提出は不要となり、異動または変更後の住所を申告書に記載すればよいことになりました。 ただし、個人事業主で事業所や事務所の納税地が変わる場合には、「個人事業の開業・廃業等の届出書」の提出が必要です。   申告書の提出先、記載する住所 ...

ReadMore

税金ほか

在職老齢年金制度の基準額の見直しについて(2026年4月から)

  老齢厚生年金を受給しながら働く場合については、在職老齢年金が適用されて、年金額が減額されることになっています。   今回、年金制度改正法の施行により、2026年4月から年金が減額になる基準額が引き上げられます。   2026年3月以前は、総報酬月額相当額と老齢厚生年金の基本月額の合計が51万円を上回る場合に、支給停止となっていましたが、2026年4月以降は基本月額の合計が65万円に見直されます(65万円は2026年度の基準額で、毎年度賃金の変動に応じて改定されます)。 & ...

ReadMore

長崎

「通勤パス」のメールに気づいてなかった件

  昨日、ETCマイレージサービスに登録している人(お知らせメール希望者)向けに、「通勤パス」モニター募集のメールが届いておりました。   今回たまたま目にとまりましたが、1年前と2年前の同様のメールには気づかなかったか、スルーしていたようです。   今は通勤がない生活をしているので、自分には関係ないとフィルタリングしたのでしょうね。   昨日は無料相談の会場に向かうため、朝から通勤っぽい動きをしたからたまたま気づいたのかもしれません。   興味や関心があ ...

ReadMore

税金ほか

障害者控除、特定親族特別控除の適用可否

  障害者控除の要件 障害者控除とは、納税者自身、同一生計配偶者または扶養親族が、一定の条件(所得税法上の障害者)の場合に、一定の金額を控除できるというものです。 現行(令和7年分)の所得税における「扶養親族」とは、納税者の親族(配偶者を除く)等で、納税者本人と生計を一にする人のうち、合計所得金額が58万円以下である人をいいます。 給与所得だけの場合、年間の給与が123万円以下であれば合計所得金額58万円以下となります。 ちなみに、障害者控除は、扶養控除の適用がない16歳未満の扶養親族の場合にお ...

ReadMore

医療機関等

2026年度診療報酬改定、個別改定項目について

  2026年度診療報酬改定について、2月13日に開催された厚生労働省・中央社会保険医療協議会の総会において答申が行われました。   今後、厚生労働省の説明資料や動画が整理された資料等として公開されるものと思いますが、現在公開されている資料からも新しい点数、施設基準等を確認することができます。   個別改定項目について 医科診療報酬点数表   それ以外にも公開されている資料がありますので、厚生労働省の以下サイトからご確認いただければと思います。 厚生労働省「中央社会 ...

ReadMore

税金ほか

所得税の確定申告 誤りの多い事例ピックアップ

国税庁のホームページにも、所得税の確定申告において、誤りが多い事例がピックアップされています。 確定申告書をチェックする機会もあったりしますが、確かに誤りやすい(漏れやすい)項目というか、傾向というのはありそうです。 なので、事例として多く見受けられるのも、なんとなくわかる気がします。 いくつか確認してみます。 収入・所得関連 副収入の申告漏れ 例)オークションサイトやフリマアプリなどを利用した取引、仮想通貨の売却等の所得、民泊による所得 給与所得・雑所得の計算誤り 例)所得金額調整控除の適用漏れ 一時所 ...

ReadMore

医療機関等

健康保険証利用の暫定措置、3月末で終了

  2024年12月2日以降、健康保険証の新規発行が終了し、代わりにマイナンバーカードを使用する「マイナ保険証」の本格利用が開始され、2025年12月には健康保険証が廃止されました。 ただ、移行期の受付での混乱を防ぐため、期限が切れた健康保険証や「資格情報のお知らせ」による資格確認も暫定措置として認められています。 この暫定措置が2026年3月末で終了します。   その後は、保険診療を受けるにはマイナ保険証や資格確認書の提示が必須となります。 厚生労働省はマイナ保険証と資格確認書の受付 ...

ReadMore

税金ほか

自動車通勤者に対する通勤手当の支給状況について

本日は昨年8月に人事院が発表している調査結果から、自動車通勤者に対する通勤手当の支給状況について確認してみたいと思います。 通勤手当の支給状況   当該調査結果によると、自動車通勤者に対して通勤手当を支給している企業は97.9%。 最も割合が高い支給形態は、距離段階別定額制です。   通勤用駐車場の利用状況 自動車通勤者の通勤用駐車場の利用状況は、下表のとおりです。   事業所の駐車場利用(従業員の費用負担がないケース)が最も高くなっております。   駐車場利用に係 ...

ReadMore

  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、46歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から 日毎日更新中。

-医療機関等