医療機関等

医療法人の財産権

 

医療法人の財産権とは

医療法人には出資持分の有無がありますが、2007年以降は持分あり医療法人は新規設立できなくなっています(第5次医療法改正)。

医療法で配当が禁止されていますので、医療法人の財産権とは、

  • 出資持分払戻請求権
  • 残余財産分配請求権

の2つを指します。

医療法人の剰余金について財産権として帰属するか否かにより持分の有無が決定します。

つまり、現在新設できる基金拠出型医療法人(持分なし)に基金を拠出した人は、基金の返還を受けることはできますが、剰余金部分については受け取ることはできません。

ちなみに、基金は医療法人にとって借入金(劣後債)のような意味合いのものとなります。

 

出資持分払戻請求権

出資持分払戻請求権とは、出資持分を持っている社員が社員資格を喪失した場合、その出資持分に応じて資産の払戻しを請求することができる権利をいいます。

なので、出資者であっても社員でなければ社員資格喪失の事実が発生しないため、出資持分払戻請求権は有しないことになります。

 

残余財産分配請求権

残余財産分配請求権とは、法人が解散した場合に、出資持分に応じて残余財産の分配を受けることができる権利をいいます。

解散が前提ですので、法人が解散しない限りは具体的な権利として生じるものではありません。

 

 

持分あり医療法人は、経過措置型医療法人として当分の間存続が認められています。
「当分の間」とは、具体的な期限があるものではありません。なので、自ら持分なしに移行しない限りそのまま存続できます。

あと、持分ありから持分なしへの移行はできますが、後戻りや逆(持分なしから持分ありへの移行)はできません。

株式会社と違い、出資金額の多寡と議決権は関係がなく、社員が1人1票の議決権を持っています。
また、出資・拠出と社員は全く別の概念であり、財産権と議決権が分断されているのが医療法人の特徴といえます。

 

医療法人の約7割が持分あり医療法人です。
医療法人は配当ができませんので、基本的に剰余金は膨らんでいきます。
なので、持分あり医療法人の持分は高額になるケースが多いのですが、それがリスクとなることも考えられます(税金や資金繰りなど)。
現状を把握し、できるだけ早い段階から対策を講じる必要があるといえます。
不安がある場合は専門家に相談しながら進めるのがよいかと思います。

 

 


■編集後記
昨日は午後から面談1件。

その後とある説明会。
説明会があるくらいなので、なかなか手間がかかりそうです。。
早めに着手します。

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  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、47歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から 日毎日更新中。

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