通信制大学院

修士論文(税法)のテーマ選びで参考にしたもの

1年留年したから余計に身にしみてわかりますが、修士論文(税法論文)の作成において、テーマ選びはとても重要です。

その後の作成がうまくいくかは、テーマ次第だと言えます。大げさじゃなく。

 

私も、修士論文のテーマ選びには苦労しました。

 

古すぎるテーマだと、議論がしつくされていると却下され、新しすぎると、先行研究がないからと却下されます。
それを覆すぐらいの文献の調査としっかりとした結論のイメージがあればよかったのですが、私は不十分でした。

そのほかにも、私がテーマ選びのときに気をつけたいと思うポイントについては、また改めて記事にしようと思います。

本日は私がテーマを決める際に参考にしたものを紹介したいと思います。

 

 

租税法で対立している論点から探す

金子宏教授の「租税法」、税法論文を執筆する学生にとってはバイブル的書籍だと思いますが、その中から対立する論点があれば、そこを起点として文献を探っていく方法です。書籍中に引用文献も多数掲載されているので、そこから文献をあたってみるのもいいかもしれません。
私は1年時に22版を購入したのですが、留年したため引用を第23版に変更しないといけないということで、23版も購入することに。。
新品は高いので、メルカリで探しました。

 

税大論叢から探す

国税庁のHPに税大論叢というサイトがあります。
毎年6月に発行されているようで、税法に関する論文が掲載されています。
その中から自分の興味があるタイトルから探っていく方法です。
バックナンバーも掲載されています。
あまり古すぎると、前述のとおりですので、直近数年分から目を通してみるとよいかもしれませんね。

 

税大ジャーナルから探す

同じく国税庁の税大ジャーナルにも論説等が掲載されています。
税大論叢と同じように、気になるタイトルがあれば目を通してみることでテーマ選びのヒントとなるかもしれません。

 

租税資料館の受賞論文から探す

毎年、租税資料館が表彰している論文が掲載されています。
これまでの入賞作品から気になるタイトルがあれば目を通してみましょう。

 

法律時報の学界回顧から探す

ゼミの先生から教えていただいたのですが、法律時報という雑誌の毎年12月号が学界回顧という特集号になっており、その租税法のところを参考にして探っていく方法です。
近くの図書館にもある雑誌です。直近何年か分を借りてきて目を通しているとトレンドがわかってくるようです。

ちなみに、私はこの方法で最終的にテーマを決定しました。

 

 

まとめ

冒頭にも記載しましたが、テーマ選びはとても重要です。
テーマですべてが決まるとまではいいませんが、半分くらい決まってしまうように感じます。

テーマ選びが重要だということは、入学時のオリエンテーションのときから言われてきたことではあったのですが、その本当の意味をわかっておりませんでした。

テーマ変更となると、次のテーマ候補を文献調査が不十分な状態で選定しないといけなくなるので、負のスパイルに陥ります。
十分すぎるぐらいに時間をかけて、慎重に選ぶようにしたほうがよいですね。


 

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  • この記事を書いた人

平川吉輝

税理士、AFP
1979年8月13日生、45歳。
長崎県長崎市在住。
2021年2月1日から日々更新中。

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